WordPressやCMSの落とし穴。流用コンテンツが大量にあると見なされてしまう原因は?
結論
WordPressやCMSのテンプレート構造を正しく理解せずに使うと、意図せず「流用コンテンツ(重複コンテンツ)」と検索エンジンに認識される危険があります。 実際に本文とは別のパーツが複数ページに使い回されていたり、一覧ページやタグページ、アーカイブページなどがインデックスされることで、コンテンツが分散し、SEO上の評価が下がるケースもあります。CMSの「共通構造」が原因になることも
WordPressをはじめとする多くのCMSでは、「ヘッダー」「フッター」「サイドバー」「関連記事」など共通の構造がテンプレートファイルで使い回されています。 これ自体は問題ではありませんが、本文以外の部分の情報量が多すぎる場合、Googleのクローラーは複数のページを「ほぼ同じ構造・内容」と判断してしまうことがあります。 特に1ページあたりのコンテンツが薄い場合(例:商品紹介1行だけ、写真中心など)、共通部分の方が割合として多くなり、重複率が高く見えてしまうことがあるのです。よくあるパターン
- タグページ、カテゴリページ、月別アーカイブなどが大量に生成され、本文とほぼ同じ抜粋が一覧として重複
- テンプレートに固定文言が多く、オリジナル要素が少ない
- 他社から提供された素材や紹介文をそのまま使っている
- 同一テーマで構成された複数のページが見た目・内容ともに似通っている
- 他のサブドメイン、または別サイトと同一または類似する記事を掲載している
タグ・カテゴリ・アーカイブが問題になる理由
WordPressでは、投稿ごとに「タグ」や「カテゴリ」を設定することができます。便利な反面、以下のようなSEOリスクがあります。- タグページが大量に自動生成され、ほぼ同じ記事が一覧として繰り返される
- 「カテゴリ一覧」や「アーカイブページ」が個別記事のダイジェストを繰り返し表示する
- それらのページにもインデックスが許可されており、検索エンジンからは「重複ページの量産」と捉えられる
コピーコンテンツとみなされる実例
たとえば、商品レビューサイトで「メーカー提供のスペック表」「商品画像」「紹介文」をそのまま流用したページを大量に作った場合、それらは他サイトと全く同じ内容になります。 また、複数サイトを運営している企業が、グループサイト間で同じ会社概要やサービス紹介文を流用しているケースも、Googleのクローラーには「コンテンツのコピー」として認識される可能性があります。 これは意図的ではなくても「品質の低いサイト」と判断され、Googleの評価が大きく下がってしまいます。対策方法
- タグページ・アーカイブページなどのインデックスを制御(
noindex
タグの活用) - 共通テンプレート部分より、本文エリアを充実させる
- 他サイトと同じ紹介文ではなく、オリジナル要素を加える(レビュー、導入事例、Q&Aなど)
- site:検索でインデックス状況を確認し、重複ページを洗い出す
- Search Consoleで「重複ページ」や「低品質なページ」と指摘されているURLをチェック