SEOに逆効果!Canonicalタグの間違った設定パターン、失敗事例とは?
結論
Canonicalタグは、正しく使えばSEOに有効な手段ですが、設定を間違えると順位低下やインデックス除外につながる危険性があります。
特に、パラメータ付きURLや類似ページが多いサイトでは、CanonicalタグのミスひとつでSEOパフォーマンスが大きく損なわれる可能性があります。
Canonicalタグとは?
Canonical(カノニカル)タグは、検索エンジンに対して「このページの正規バージョンはコレですよ」と伝えるためのHTMLタグです。
例:以下の2つが同一内容の場合、評価を分散させないようにします。
https://example.com/page
https://example.com/page?ref=campaign
上記のようなケースで、https://example.com/page
を正規URLとして指定します。
<link rel="canonical" href="https://example.com/page">
これにより、検索エンジンは評価を集約してくれます。
よくある間違いパターン
- 全ページにトップページを指定してしまう
→ 他のページが全て「TOPのコピー」と認識され、インデックス除外される危険あり。 - URL構造と一致しない(wwwや末尾/の違い)
→https://www.example.com/page
とhttps://example.com/page
を混在させると、評価が分散される可能性あり。 - リダイレクト先と矛盾
→ 301リダイレクトしているのに、Canonicalはリダイレクト元を指定しているなど。 - Canonicalが404やnoindexになっている
→ 正規URLとされたページが削除済みやインデックス拒否されていると、評価が消失することも。
正しいCanonical設定のコード例
<!-- 正しい例 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/page">
<!-- よくある誤り例 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/"> ←全ページにTOP指定している
<link rel="canonical" href="/page"> ←相対パスになっている
<link rel="canonical" href="http://example.com/page"> ←httpsと不一致
実際にあった失敗事例
某ECサイトでは、商品一覧ページ(/items/page1〜page10)すべてにTOPページをCanonical指定してしまい、一覧ページがインデックスされず検索流入が激減。
また、WordPressでCanonicalが「http://〜」と出力されていたため、実際のhttpsページと評価が分散し、Search Consoleで「重複:送信されたURLが正規ページとして選択されていません」と表示された事例もあります。
技術者向けTips:AMP・hreflangとの併用に注意
- AMPページ: CanonicalはAMPではなく、通常ページを指すようにする(逆にしない)。
- 多言語サイト: hreflangとCanonicalを併用する際は、すべてのバージョン同士をリンクし合う必要がある。
- 動的URL: 特にクエリパラメータを含むページでは、Canonicalをしっかり指定しないと重複判定されやすい。
Canonical設定チェックリスト
チェック項目 | 確認のポイント |
---|---|
絶対URLで書かれているか | https://〜 の完全なURLで指定しているか |
自己参照になっているか | 各ページが自分自身をCanonicalに指定しているか |
URLの形式が統一されているか | www有無・http/https・末尾スラッシュなど |
リダイレクトやnoindexと矛盾していないか | Canonical先が404・noindex・別ドメインでないか |
Search Consoleで意図通りか | ユーザー指定URLとGoogle選択URLが一致しているか |
Search Consoleでの確認方法
Google Search Consoleの「URL検査」ツールを使えば、そのページに対してGoogleがどのCanonicalを採用しているかを確認できます。
「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」が異なる場合は、Canonical設定やコンテンツの類似性を再チェックしましょう。
まとめ
Canonicalタグは、SEOにおいて非常に重要な役割を持つタグです。正しく設定すれば評価の分散を防ぎ、重複コンテンツのリスクを減らすことができます。
しかし、CMSの自動生成や人的ミスで意図しないCanonicalが設定されていると、インデックス除外・順位低下・評価分散といった逆効果を招く恐れも。
まずはSearch ConsoleとHTMLソースを使って現状を把握し、必要に応じて修正を加えましょう。 正しいCanonicalの運用が、SEOの安定化につながります。